八女伝統工芸館
SVA MADE IN YAME PROJECT
Exhibition Booth

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八女伝統工芸館・展示ブース

福岡県南部に位置する八女地方旧八女郡=八女市(八女・黒木・立花・上陽・矢部・星野6 エリア)、
筑後市、広川町の伝統工芸品を一堂に集め、伝統技術の伝承と地場産業の発展を目的にして建てられた伝統工芸館2 階に、
常設展として本プロジェクトの展示ブースが設営されました。

福岡県八女市とアメリカニューヨークの美術大学との交流は2017年から始まり、約200以上のプロダクトデザインが生まれました。
ここでは2020年までの歩みをコラボレーション作品と共に展示しております。

*クリックすると拡大できます。

展示作品

マサミチ ウダガワ × 石灯ろう × 漆
Natural Humidifier ※石灯ろうの技術を活用した加湿器
昔から八女の山で採れる石は、加工に適した阿蘇の凝灰岩だったので石灯ろうの技術が栄えました。その石の特徴である毛細管現象をそのまま機能にした天然の加湿器です。水が無くなったら沈んでいく中の浮きは木でできていて仕上げに漆を塗っています。

ジョー・マッツ × 漆 × 宮殿
Pencil Holder ※宮殿の技術と漆を活用したペン立て
釘を使用しない宮殿の技術で組み立て、仕上げに漆を塗ったペン立てです。八女福島仏壇の技術に触発され、デザイナーが最も美しいと感じた日本らしい色、朱と黒の漆が使われています。本来武骨な印象のブロック塀が、日本の昔ながらの文様とあいまって美しく見えたことのギャップから感銘を受けたデザインです。
マリア・サムット × 提灯 × 独楽 × 和紙 × 宮殿
Timber Lantern ※鉋屑( かんなくず)、和紙、独楽の技術を活用した提灯
通常提灯の火袋( シェード) で使われる和紙やシルクの代わりに、2 種類の鉋屑( かんなくず / 木を薄くスライスしたもの) を八女手すき和紙の上に貼った提灯です。灯りをつけると柔らかい光が鉋屑を通して揺らぐデザインです。 土台は八女和こまの技術で作られており、逆さまにすると独楽の形になります。
ラッサー・ フィーズリー × 漆 × 和紙
Laquered Composition Book ※漆と和紙を活用したノートブック
アメリカではとても一般的なComposition Book* ですが、カバーは漆を4 色使った変わり塗りで豪華に仕上げています。中のノートは、1000 年経過しても状態をそのまま保つことができると言われている八女手すき和紙を使用しています。
* アメリカで定番のノートブック。日本でいう大学ノート。
一見普通の提灯に見えても貼ってあるのは鉋屑であったり、外に置く概念の石灯籠を加湿器という形で家の中に置くという
斬新なデザインに変えたりと、どれも八女流サステナブル且つエシカルな理論や技巧が散りばめられた作品になっており、
海外のデザイナーが八女の伝統工芸をどのように捉えたかがデザインに反映されています。
生み出されたデザインの商品化計画はまだ進行途中ですが、このブースではニューヨークのモダンスタイルデザインと
八女の伝統工芸がもつ技術から生み出された結晶の展示をご覧いただくことができます。