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高知県の地方創生

高知県の「まち・ひと・しごと創生総合戦略」は、産業界(民間企業)、学校(教育・研究機関)、官公庁(国・地方自治体)、民間(地域住民・NPO)といった、産学官民それぞれの関係者により検討された内容や意見が盛り込まれているのが特徴です。

地域の資源を活かした学び場「土佐山アカデミー」

土佐山とは、かつての土佐郡土佐山村が2005年の合併により高知市の一部となった地域。高知市の北部に位置している中山間地で、市内中心部からは車で20分ほどのエリアです。 土佐山が持つ貴重な財産は、この地域で脈々と受け継がれてきました。例えば、社学一体を理念とする教育、人々の心を豊かにしてきた伝統文化や生活スタイル、自然と共存するための知恵や工夫などです。 このような地域の財産に感銘を受け、それらを最大限活用した「学びの場」をつくっていきたいと考えたのが、合同会社paramita代表である林篤志氏。林氏は2011年に「土佐山アカデミー」を創立しました。 土佐山アカデミーは「次の100年のために地域の資源を活かし、新たな出会いやアイデアを育む、学びの場」であり、「日本の中山間地域を活かす事は、日本を活かす事につながる」をモットーにしています。 ここでは、自然の持つ力や地域に受け継がれてきた生活の知恵を学ぶ「ワークショップ」、土佐山村に移住し何かを始めたい人向けに住居や移動手段や住民とのつながり作りの支援などをする「土佐山ワークステイ」、未来を担う起業家を育成するプログラム「EDGE CAMP」などを展開。 ワークショップでは、「春の花びら染め」「山中厳冬サバイバル」「空き家改修プロジェクト」「5万円で家をつくる方法」など多種多様なラインナップを開催。またEDGE CAMPで、土佐山に6ヶ月間滞在しながら事業・仕事を生み出すことに挑戦する方は、受講料だけでなくシェアハウスも無償提供されます。 土佐山アカデミーを通じて土佐山を訪れた人は延べ7500人以上にのぼっており、高知県の地方創生に一役買っているのです。

若者向け人材育成「まんが王国・土佐 まんが塾」

高知県では、2019年から中高生向けの「まんが王国・土佐 まんが塾」を開催しています。 まんが甲子園や世界まんがセンバツの普及・活躍を目指し、作家歴35年のセミプロ漫画家による基本的な絵の描き方や色の塗り方などを無料で受講できるセミナーです。 高知県というと自然豊かで漁業が盛んなイメージですが、人材育成の方向性も多種多様に行っています。

県が応援「出会い・結婚・子育て」

高知県地域福祉部少子対策課の中にあるのが、県内在住者の恋愛・結婚・出産や育児といったライフステージに応じた相談や情報提供をしている「高知家の出会い・結婚・子育て応援コーナー」。 特に力を入れているのは、「独身者の出会い・結婚のサポート」と「育児や就労に関する困りごと」への対応。独身者に出会いのチャンスを提供するイベントや婚活に役立てられる勉強会を開催するほか、1対1で男女を引き合わせるためのお世話役の推進、妊娠・出産・育児・仕事探しにまつわる悩みをワンストップで受け付ける取り組みを行っています。 「高知で恋しよ!」は、県が運営する出会いと恋愛をサポートするポータルサイト。結婚を希望する男女はまずユーザ登録を行い、そのうえで興味のある出会いイベントを探してエントリー。参加してカップルになり、めでたく結婚までたどり着いた場合は、成婚記念品と高知県知事からのお祝いメッセージが送られるというサービスもあります。 相手探しから成婚まで県がバックアップする画期的なシステムで、イベントの種類も体験型、パーティー型など豊富。出会いの機会としてだけでなく、普段はできない貴重な経験をする場としても楽しまれています。 また、結婚を希望する独身者を支援するボランティアスタッフ、いわゆるお世話焼きさん「婚活サポーター」の制度があるのもポイント。県主催の養成講座を受講したうえで同活動について同意した人がサポーターとして登録されており、独身者の相手探しをお手伝いしてくれます。 サイトでは、良い出会いのためのワンポイントアドバイスや、出会いの先輩からのメッセージなどの情報提供も行われています。

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